バイヤー直伝!似合う古着の選び方を初心者向けにわかりやすく解説

バイヤー直伝!似合う古着の選び方を初心者向けにわかりやすく解説

 

空前の古着ブームといわれる今、たくさんのメディアが古着を特集し、多くの芸能人が上手に古着を着こなしています。東京だけでなく、全国各地に感度が高い古着屋が続々登場しており、古着に触れる機会も増加傾向。「自分も古着をカッコよく着こなせたら……」と思うこともあるのではないでしょうか?


そこで今回は、古着初心者向けに、“最高の一着”を選ぶためのポイントや古着の基礎知識を紹介します。バイヤーが古着を買い付ける際のチェックポイントやコーデの実例も惜しみなく公開!すでに古着を取り入れている上級者にもおすすめの内容です。センス良く古着を着こなしたい人は、ぜひ最後まで目を通してみてください。

 

知っておきたい古着の基礎知識

まずは、「古着に興味はあるものの、何も知らない」という初心者向けに、古着の基礎知識を解説します。知らなくても支障はありませんが、知っておくと古着選びがスムーズになるかも!?ぜひ把握しておきましょう。

 

そもそも「古着」とは?

古着とは、使われたことのある衣類の総称です。基本的には、誰かによって一度着用されている衣類を指しますが、ひと口に古着といってもさまざまあり、種類によって細かな定義が異なります。主なものについて、以下で簡単に説明します。

 

ユーズド

簡単にいうと、中古です。「お古」という言葉があるように、誰かによって使われて、役目を果たした衣類を指すことが一般的。バザーやリサイクルショップ、フリーマーケットなどで出回ります。メルカリや楽天ラクマ、ZOZOUSEDで売買されている衣類の多くはユーズドです。

 

インポート

海外から輸入した古着のこと。アメリカやヨーロッパなどの海外で買い付けされて、海を渡って日本にやってきます。国や時代によって特徴がさまざまで、ファッション性が高いのが魅力です。有名ブランドのアイテムも多く、主に古着屋で販売されています。

 

ヴィンテージ

古着のなかでもとくに価値が高いアイテムは、「ヴィンテージ」として区別されることも。定義が曖昧で、これといった基準はありませんが、当時ならではのデザインが施されているものや、レア物であるケースが多く、質の高さが絶対条件。コレクションとして楽しむのもアリです。

 

デッドストック

昔生産されたものの、未使用のまま保管されていたアイテムのこと。そもそも市場に出回らなかったものや当時の売れ残り品を指します。誰にも着用されていないため、状態が良く、価値も高くなりがち。厳密には古着と区別されますが、古着として出回ります。

 

古着の良さは?

古着の良さは、何といっても、ファッションの幅を広げられることではないでしょうか。売り場に同じアイテムが並ぶことはなく、すべて一点ものです。人とかぶることがないため、着用するだけで個性やこなれ感を演出できます。

 

捉え方によっては、まったく違う時代に、全然違う場所で誰かに愛用されていたという背景があるのも良いですよね。当時のカルチャーを身近に感じられるのも古着の醍醐味。経年変化や色落ちさえもおしゃれです。

 

あとは、サステナブルなのも時代に即しています。衣料品が大量生産・大量消費・大量廃棄される時代だからこそ、一着を長く大切にする古着の文化は、“ファッションを楽しむ”にとどまらない良さがあると思います。

 

古着は安い?

古着は、もちろんものによりますが、“今”販売されている現行品より安いです。普段はなかなか手が届かないブランドのアイテムをリーズナブルに手に取れるのは、古着の大きなメリットといえます。

 

失敗したくない人必見!古着の状態のチェックポイント

古着は誰かに着用されたことがある性質上、ものによっては使用感を感じる場合があります。古着である以上、どんなに状態が良いものでも新品よりは古いです。失敗しないためにも、必ず状態をチェックするようにしましょう。

 

主なチェックポイントは以下です。

 

・穴が開いていないか?

・気になるダメージや毛玉がないか?

・変な色褪せはないか?

・生地が薄くなっていないか?

・黄ばみや黒ずみはないか?(襟元や脇下、裾部分を要チェック)

・ボタンやジッパー、ポケットの壊れはないか?

 

状態のチェックは、なるべく自然光のもとで行うのがおすすめです。お店の雰囲気や、照明の状態に惑わされないように注意してくださいね。

 

似合う古着を選ぶための手順

古着を選ぶときにチェックすべきなのは、状態だけではありません。ここからは、古着屋で気になる一着を見つけた後に確認すべきことを手順としてまとめています。

 

「古着をほしいけど、どう選べばいいかわからない」という初心者に向けて、選び方のコツも紹介します。“最高の一着”に出合うために、ぜひ参考にしてみてください。

 

1.サイズが自分に合うかを確認

ビビッとくるアイテムを見つけたら、まずは、サイズをチェックしましょう。デザインが好みでも、サイズが合わなければ、買うべきではありません。

 

ブランドによってサイズ感が異なるため、サイズ表記を鵜呑みにせず、実寸ベースで確認することが大切です。着丈・身幅・肩幅・袖丈など、できるだけ細かくチェックするのがおすすめ。試着をすると、自分に合っているかどうかがよくわかります。

 

2.状態をチェックする

サイズが合っていることを確認したら、状態をチェックしていきます。チェックポイントは、先ほど紹介した【古着の状態のチェックポイント】を参考にしてみてください。

 

古着である以上、多少の使用感はつきものです。最終的な基準は、「納得できるかどうか」だと思います。状態と好みと値段のバランスを考えて、購入を検討してみましょう。

 

3.着こなせそうか考える

サイズと状態をクリアしたら、最後は、着こなせそうかどうかを考えます。場合によっては、「古着屋では良い感じに見えたのに、持って帰ってみたら何か違った……」なんてことになり兼ねません。どんなシチュエーションで着れそうか、自分が持っているアイテムとコーデを組めそうか、などをよく考えることが大切です。

 

ここまでの3点が問題なければ、迷わず購入してOKです!きっと“最高の一着”として、長く活躍してくれることでしょう。

 

【コツ】目立つところにディスプレイされている古着をチェック

「アイテム数が多すぎて、そもそもどう探せばいいかわからない」という場合は、目立つところに置いてあるものをチェックしましょう。マネキンが着ているものや、入り口近くに置いてあるアイテムが狙い目です。

 

通常、目立つところには、トレンドのアイテムや、状態の良いものがディスプレイされます。好みが確立されている場合を除き、全員におすすめのアイテムです。

 

【コツ】どれを選べば良いか迷ったら人気ブランドの古着を選ぼう

人気ブランドの古着を選ぶのも、失敗しないためのコツといえます。人気ブランドが人気なのは、多くの人を惹きつける何かがあるからです。それがデザイン性なのか、機能性なのかはブランドによって異なりますが、大勢の人が気に入って着ているのは確か。人気なのでその分選択肢も多く、初心者にもおすすめです。

 

人気ブランド15選⇩

https://qr.paps.jp/qNlMw

 

通販サイト編|古着選びで失敗しないコツ

古着はリアル店舗だけでなく、通販でも購入が可能です。通販サイトでの購入は、店舗をまわる手間を省けたり、近くにお店がなくても手軽に古着にアクセスできたりというメリットがある一方で、実物を見ることができない点が不安ですよね。

 

ここでは、通販サイトで古着を購入する際の選び方を紹介します。通販ならではのチェックポイントを押さえておきましょう。

 

サイズ表記を確認する

通販サイトでは、実物を手にとって見られないからこそ、サイズの確認がより重要です。サイズの表記方法は、サイトによってさまざまです。ブランドが表記しているサイズだけでなく、実寸でしっかり確認し、自分のサイズと照らし合わせるようにしましょう。

 

コンディションの見極め方法をチェック

リアル店舗では、古着を1着ずつ手にとって状態を確認することができますが、通販サイトの場合、そうはいきません。通販サイトでは、コンディションに基準が設けてあることが多いので、基本的にはその基準を信頼して購入することになります。基準の付け方や細かさで判断し、納得感を持って選ぶことが大切です。

 

併せて、写真を入念にチェックしておきましょう。特記事項が記載されている場合もあるので、商品ページを隅々まで見ることをおすすめします。

 

返品対応可否をチェック

返品対応の有無や対応範囲は、お店によって異なります。「不良品が届いた」「思った以上に状態が悪かった」「イメージと違った」など、返品理由はさまざまあると思います。どういった場合に、どういった対応をしてもらえるのかを、必ず購入前に確認しておきましょう。

 

古着選びで狙うべきブランドとアイテム

古着好きならご存知かもしれませんが、各ブランドに得意とするジャンルがあり、その組み合わせを押さえることで、古着選びがさらに楽しくなります。「このアイテムなら、このブランド!」と、自然と紐づくようになると、古着選びがよりスムーズに、より豊かになります。

 

以下では、ブランドとアイテムのおすすめの組み合わせを3パターン紹介。もちろん、「こうでなければいけない」というわけではありません!最終的には、自分らしいスタイルを模索してくださいね。

 

スウェットは「Champion(チャンピオン)」

スウェットといえば、「チャンピオン」。チャンピオンはアメリカ発のスポーツウェアブランドで、スウェット販売のパイオニア的存在です。米軍の運練用ウェアやカレッジスウェットを手がけてきた歴史があり、スウェットをファッション界に送り込んだのもチャンピオンです。チャンピオンのスウェットは、「キング・オブ・スウェットシャツ」と評され、高品質なスウェットとして世界中で愛されています。

 

なかでも、1934年に誕生した「リバースウィーブ」は、画期的な発明といわれています。洗うと縮んでしまう問題を解決すべく、素材に工夫が施され、綿でできていながらも縮まないスウェットを実現しています。経年変化によるなじみ感や年代で異なるタグもポイント。どれもタイムレスな魅力が詰まった名品ばかりです。

 

トラックジャケットは「adidas(アディダス)」

トラックジャケットとは、トレーニングウェアから派生したアウターです。スポーティーかつストリートな雰囲気を併せ持っており、近年トレンドのスポーツミックススタイルを手軽に楽しめます。

 

そんなトラックジャケットといえば、「アディダス」がおすすめ。アディダスはドイツ発のスポーツブランドで、スポーツ用品からファッションアイテムまでを幅広く手がけています。アディダスのトラックジャケットは、とにかくラインナップが豊富!シリーズや年代によって異なるロゴやシンボルを楽しむのも醍醐味。ハイブランドや著名人とのコラボアイテムも多数存在します。

 

デニムは「Levi’s(リーバイス)」

デニムはやっぱり、「リーバイス」。リーバイスは、世界で初めてジーンズを生み出し、ニュースタンダードにしたデニムの老舗ブランドです。ジーンズの基本であるインディゴ染めや5ポケットを取り入れたのもリーバイスです。

 

なかでも王道なのは、1890年に誕生した、ジーンズの「501」モデル。あらゆるジーンズの原点です。レギュラーストレートで、どんなファッションとも合わせられます。デニムジャケットやデニムシャツも豊富に展開されており、古着としても人気です。

 

現役バイヤーが教える!「惹かれた理由」と着こなしテクニック

ここまで、古着の選び方や選ぶコツを紹介してきましたが、ここからは、古着のプロであるバイヤーの視点を紹介します。バイヤーは、普段、どんな点に注目して古着を買い付けているのでしょうか?

 

以下では、4パターンのコーデとともに、担当バイヤーによる買い付け理由や着こなしテクニックをまとめています。選ぶポイントや惹かれる理由はバイヤーによってそれぞれです。ぜひ、視点を参考にしてみてください。

 

シティボーイスタイル

⚫︎コーデのメイン

【中綿ブルゾン】YANKEES

【リアルツリーカーゴパンツ】MOSSY

 

⚫︎買い付け理由

YANKEESのジャケット:

デザイン性。両脇にホワイトのカッティングが入ってるのが一番の推しポイント。

リアルツリーパンツ:

今後、古着でかなり注目されると感じているため。

 

「コーデのポイントは大きく2つあります。1つ目は、パンツをスラックスやデニムではなく、リアルツリーのカーゴパンツにしたことです。トップスを3着重ね着し、ボリュームがあるため、パンツで全体のバランスを取りました。2つ目はパーカーの下にシャツを入れたことです。カジュアルなスタイリングにはシャツを差し込むことで、街に馴染むシティボーイスタイルが完成します」(buyer:コウダ

 

ナイロンジャケットとキレイ系のMIXコーデ

⚫︎コーデのメイン

【ナイロンジャケット】CASUAL ISLE nylon jacket

⚫︎買い付け理由

色合いやジャケットの形、生地感がとても良い。

 

「キレイ系にナイロンジャケットを着ることで形を崩し、最先端のファッションに。インナーのシャツに水色を入れることで、ジャケットを馴染ませ、オシャレでかっこいい印象を演出しました」(buyer:コウキ

 

レザー×バンT、王道ロックコーデ

⚫︎コーデのメイン

【レザージャケット】ノンブランド

⚫︎買い付け理由

レザーの質感の良さ。革の場合は、着用したときのフィット感も重視。

 

「“革ジャン×バンドTシャツ”という昔からある王道コーデなのですが、リメイクで一点もののバンTと、太めのカーゴパンツを合わせて、少し今っぽいアレンジをしているのがポイントです」(buyer:HIRO

 

3つのヴィンテージアイテムをMIX、今風に落とし込んだコーデ

⚫︎コーデのメイン

【アウター】 90s adidas nylon jacket

【インナー】 80s adidas pullover jacket

【スカート】 70s Deans of Scotland plaid wrap skirt

●買い付け理由

好配色で、色んなコーデに合わせやすい。

 

「70s、80s、90sと、3つの年代を組み合わせながら、今風に落とし込んでいます。上級者向けではありますが、周りとかぶらないコーデで差をつけられます!」(buyer:HIRO

 

古着の選び方に迷ったら「NEVERKNOWS」を要チェック

「NEVERKNOWS(ネバーノーズ)」は、「バイヤーから選ぶ新しい古着との出会い」をコンセプトに掲げる古着屋です。2023年8月のオープン以来、個性豊かなさまざまな古着を5000点以上販売してきました。バイヤーが1点1点セレクトした上質なアイテムのみを扱っているので、古着初心者の方も安心して買い物していただけます。

 

代々木上原の店舗は、完全予約制。バイヤーに相談しながら、じっくり古着を選ぶことができます。商品の説明はもちろん、コーデの相談も、全ジャンル喜んでお受けします。来店費用無料、キャンセル料なし、相談だけでもOKです。カップルやグループでの来店もぜひ。予約はInstagramからお気軽に!

 

リンク

https://neverknows.jp/

Instagramはこちら

https://www.instagram.com/neverknows__official/

 

まとめ

古着は選択肢が多いからこそ、選ぶのが大変です。けど、だからこそ、好みの一着に出合えたときの喜びはひとしおです。この記事では、さまざまな手順やコツを紹介しましたが、結局は、好きなものを自分らしく選ぶのがベストではないでしょうか(古着は一点ものなので、出合ってしまったときには人の手に渡る前に購入するのがおすすめです)。

 

ぜひ、“信頼できる古着屋”を見つけて、自分なりのスタイルで古着ファッションを楽しんでみてください。

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