「古着がトレンド」な今、ファッションに古着を取り入れてみたいと思う人も多いのではないでしょうか。「流行っているから」という理由で、ただなんとなく古着を着るのでももちろんいいのですが、古着の魅力を知ることで、よりカッコいい着こなしができるかもしれません。
今回は、古着の魅力やメリットをたっぷりお伝えしていきます。「古着は苦手」という人も、古着について知ることで、少しイメージが変わると思います!ぜひ最後まで目を通して、ファッションを楽しむヒントにしてください。
古着が最高に面白い時代がやってきた!
今に始まったわけではないですが、とくにここ数年は、古着ファッションがかなり注目されています。菅田将暉さんや水原希子さんは、古着好きであり、現代のファッションアイコンとしてよく知られていますよね。また、窪塚洋介さんや木村拓哉さん、滝藤賢一さん、ケンコバさん……と、ブームに乗っからずして、昔から古着を取り入れている芸能人は意外と多く存在します。
近年は、いわゆるファッション的な魅力だけでなく、環境へのやさしさからも古着の存在感が強まっています。サステナブルファッションやスローファッションを重視するアパレルブランドが増えてきていますが、おしゃれでありエコである古着は、まさに時代の流れに即していますよね。
ほかにも、古着の魅力はたくさんあります!以下で、もう少し詳しく見ていきましょう。
古着の魅力5選
ここでは、世間一般的にいわれている古着の魅力を5つまとめてみました。
1・2・3あたりは、分かりやすく共感できるのではないでしょうか?4・5に気づけている人は、古着上級者かもしれません。
1.個性的なファッションを楽しめる
古着の魅力として分かりやすいのは、「個性的」だと思います。今アパレルショップで販売されている服は、個性というよりもトレンドが重視されています。売れなければ廃棄になってしまうので、どうしても“売れる服”という視点でつくられてしまいがちなのです。
一方、古着は、さまざまな年代の服のなかから、良いものだけが現代に残っているという事実があります。過去の服は、すべて古着になり得るので、それだけ種類や系統が豊富です。さらに、市場に出回っている古着は、バイヤーにより厳選されています。残るべくして現代に残った服が古着です。
細かな流行を気にせずに、自由に楽しめるのが古着の魅力。自分の感覚に正直に、自分らしいファッションを楽しめます。
2.一点ものが多く、人とかぶらない
現代は、服が大量生産・大量消費される傾向にあります。トレンドものを安く購入できるため、ファストファッションが人気ですよね。1つのデザインの服が、大量につくられ、たくさんの人の手に渡っています。「街ですれ違った人が同じ服を着ていた」「友人と意図せずおそろコーデになってしまった」という状況に遭遇する機会が増えるわけです。
古着の場合は基本的に一点ものなので、人とかぶるケースはそうそうないでしょう。一味違ったコーデを組めるのも、古着の魅力といえます。
3.ファッションの幅を広げられる
上で挙げた「個性的」や「人とかぶらない」に似ていますが、古着を取り入れると、ファッションの幅を広げられます。
例えば、アパレルブランドには、それぞれに得意とする系統や雰囲気があります。カジュアルならこのブランド、アウトドアならこのブランド、などのように毎回行くお店を決めている人も多いのではないでしょうか。1つのお店のなかで、手に取れる服は大体似たような系統になりがちです。「自分はこの系統しか着ない」と決めている人にとってはスムーズです。
しかし、「少し冒険してみたい」という気持ちがある人には古着がおすすめ。古着屋には、さまざまな時代やジャンルの服が混在しています。新たな出会いや気づきを得る絶好のチャンスです。
4.憧れの時代のカルチャーや歴史に触れられる
ジーンズの形やスカートの長さ、コーデの系統など、ファッションの流行は移り変わっていきます。ファッションは少なからず時代の影響を受けており、大きくいうと、当時の文化や景気、政治や音楽などのさまざまな要素と結びついています。
昔のカルチャーや歴史に間接的に触れられるのは、古着の醍醐味。現代のファッションに、当時の独特のエッセンスをプラスすることで、一気にこなれ感のある印象になります。好きな映画のファッションを真似してみたり、古き良きカルチャーにどっぷり浸かってみたり、自由に楽しんでみてください。
5.良質な服を安く手に入れられる
古着は、一度人の手に渡っているからこそ、比較的安く手に取れることが多いです。新品だと手が届かないブランドのものでも、古着なら買える場合があります。
また、安いだけでなく、古着は良質なものが多いです。年代にもよりますが、今に比べて服が大量生産されていない時代の服は、丁寧につくられている傾向があります。さらに、廃棄されずに今まで残っているということは、それだけ品質が高いということを実証しているようなものですよね。そんな古着は、引き続き長く着られる可能性が高いです。
良質で安く手に入る古着は、限られた予算のなかで、存分にファッションを楽しみたい人に打ってつけです。
「結局古着の良さって何?」 バイヤー3人にインタビュー
ここまで紹介してきた古着の魅力は、古着の魅力としてよく語られるものばかりです。ここからは、さらに一歩踏み込んで、真の魅力に迫っていきましょう。
今回、3人のバイヤーに古着の魅力を語ってもらいました!古着を好きな理由は人それぞれ。個性豊かな回答とともに、普段の着こなしのポイントを紹介します。
「型にはまらないファッションを楽しめる。流行文化への反抗心も」(buyer:リリー)
・ずばり、古着の魅力とは?
流行は常に変わり続けるものですが、古着なら自分が本当に好きなスタイルを見つけられます。型にはまらないファッションを楽しめるのが魅力です。もちろん、古着と流行は対立するものではないと思います。ファッションは繰り返しのサイクルであり、現在のブランドデザインも多くのレトロ要素を取り入れています。
あとは、一点ものが多く、誰ともかぶらないので、自分だけの特別なアイテムを楽しめるのも魅力です。稀少性がもたらす独特な美学やコレクション価値を感じられます。
・普段はどんな着こなしを意識していますか?
鮮やかな色使い、抽象的な柄、アニマル柄、刺繍、ローウエストデザイン、グランジ、メッシュ素材、パッチワークデザイン、ヒッピー、フリンジ、プレッピー風などが好きで、よく取り入れています。
スタイルとしては、ミックススタイルを意識しています。古着とモダンなアイテムのミックス、異素材のミックス、セクシーなアイテムとユニセックスなアイテムの組み合わせが好きです。全体を統一するスタイルも素敵ですが、異なるスタイルのアイテムを組み合わせることで、意外な驚きを楽しめます。
そして、アクセサリーは命だと思っています。アクセサリーがないと、コーデが完成しない気がします。帽子、バッグ、イヤリング、ブレスレット、ソックス、ベルトなど、すべてをしっかり考えます。シンプルなTシャツとジーンズでも、アクセサリー次第でおしゃれに見えるんですよ。お気に入りの服を着ても何か物足りないと感じるなら、アクセサリーがいい突破口になります。
「ツボに刺さる一点を見つけたときの幸福感は、古着でしか味わえない」(buyer:ryu)
・ずばり、古着の魅力とは?
ひと言でいえば、「宝探し」です。年代・ブランド・生産国・生地・シルエットなど、多種多様な洋服が置いてあるのが古着屋です。その数ある洋服のなかから、自分のツボに刺さる一点を探し出し、見つけた時の幸福感は古着でしか味わえない快楽ですね。
あとは、流行に流されないこと。古着屋の店内に入ると、自分が生まれるよりも前の時代の空気を吸っているような感覚になり、時間がゆっくりと流れる感じがすごく好きです。それはきっと、流行のファッションアイテムが並び、流行りの音楽が流れる「今」ではなくて、歴史を感じる服、その古着屋が醸し出す雰囲気・時間を感じることができるからではないかと思っています。
ゆったりとした時間を感じながら、自分にとってのお宝を探せる古着。魅力しかないですね。
・普段はどんな着こなしを意識していますか?
古着の魅力として「流行に囚われない」を挙げておいて何ですが、“今”のファッションにも好きなものがあります。なので、一番多い着こなしは“今”と“過去”の融合です。……カッコつけた言い方をしましたが(笑)、簡単にいうと、流行のアイテムと古着をミックスさせてスタイリングを組むファッションが大好きです。
今流行ってるデザインのシャツと古着のデニムを合わせたり、流行りのワイドパンツに古着のスウェットを組み合わせたり。古着だけを着用するのではなく、現代の洋服もどちらも楽しむ。きっと「流行の服だけ」「古着だけ」と、どちらかに偏るよりも、ファッションの幅が広がり、服がもっと楽しくなると思います。
古着単体で見ると少し難しく手を出しづらく感じるかもしれませんが、今自分が持っている洋服や最近はまっているスタイルに合う古着を一着探してみようとすると、案外簡単に見つかるかもしれません。
「経年変化によるデザインや、前の所有者の存在感すらも魅力」(buyer:ISSEI)
・ずばり、古着の魅力とは?
デザインの豊かさです。色んな年代のアイテムがあるというのはもちろんですが、前の所有者がいるからこそのデザインが存在します。例えば、前に着ていた人がオリジナルのペイントや刺繍を入れてアレンジを加えているケース。あとは、何かの作業着として使っていて、仕事特有のダメージが付いているのもそうです。
これって、人によって賛否が分かれるとは思うのですが、それがデザインとしてめちゃくちゃカッコよく成り立っているアイテムがあって。新品にはない、古着ならではの魅力かなと思います。
・普段はどんな着こなしを意識していますか?
古着は、流行りに囚われなくていいジャンルだと思うので、とにかくデザイン重視。自分が好きなデザインの服を切ることを意識しています。
あとは、難しく考えすぎないことですね。年代やタグ、レア物かどうかで選ぶ方法もありますが、「レア物だからカッコいい」という先入観は、個人的にはいらないと思っていて。好きなデザインの古着を手に取ってみて、後から調べてみたら年代物・レア物だった!のほうが自然だし、良くないですか?(笑)
古着にデメリットはある?メリットとあわせて解説
ここまで、古着の魅力をたくさんお伝えしてきました。じわじわと古着の良さを感じ取っていただけていたら嬉しいです。
以下では、古着のデメリットをお伝えします。「古着が苦手」という人には、苦手に至るまでのポイントがあったはずです。あわせて、魅力とは少し異なる観点のメリットについても解説します。
古着のデメリットとされがちなポイント
古着のイメージにはどんなものがありますか?
一般的によくいわれるものとしては、「人が着た服に抵抗がある」「衛生面が不安」「サイズ選びが難しそう」などがあります。
まず、抵抗感がある場合には、無理におすすめはしません。ネガティブな印象が払拭されたタイミングで、楽しんでもらえればいいと思います。
その他のポイントに関しては、選び方次第で、デメリットになり得る部分をなくせる可能性があります。古着とひと口にいっても、本当にさまざまです。古着の選び方に関しては、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
▼バイヤー直伝!似合う古着の選び方を初心者向けにわかりやすく解説
https://neverknows.jp/blogs/blog/oldclothes-select
また、「店員さんとの距離が近そう」「お店に入ったら絶対買わなきゃいけないイメージ」などの不安から、古着屋に立ち入るのを躊躇してしまう人もいるかもしれません。
古着屋のスタッフは、服が好きだったり知識が豊富だったりする場合が多いので、会話も醍醐味といえば醍醐味です。ただ、過度なコミュニケーションが苦手な場合は、通販でじっくり選ぶというのもひとつの方法。「一人で集中して選びたい」という人は、ぜひオンラインでの買い物を楽しんでみてください。
近年注目されている古着のメリット
最後に、古着の魅力の部分でお伝えしきれなかったメリットを補足します。冒頭のほうでも触れましたが、今、大量生産・大量消費・大量廃棄から、サステナブルファッションにシフトする動きが出てきています。SDGsという言葉が普及し、丁寧なものづくりをするブランドが増えてきました。それに伴い、Z世代を中心に、現代の消費のあり方に疑問を抱く人が増加傾向です。
そこで注目されているのが、古着です。これからの時代においては、新しい服をどんどん製造するよりも、今この世に存在する服をできるだけ長く着るほうが理にかなっているといえます。
古着はファッションを目いっぱい楽しむことで、地球環境のためにもなる身近なアクションのひとつです。……という意味でも、ぜひ古着に注目してもらえると嬉しいです。
【通販・店舗あり】人気ブランドのアイテムも豊富にそろう「NEVERKNOWS」
「NEVERKNOWS(ネバーノーズ)」は、「バイヤーから選ぶ新しい古着との出会い」をコンセプトに掲げる古着屋です。人気ブランドのアイテムをはじめ、バンドTやアニメTなどのめずらしい古着も豊富に取りそろえています。上質なアイテムだけを扱っているため、古着初心者の方もぜひ覗いてみてください。
また、通販だけでなく、代々木上原に実店舗を構えています(完全予約制)。全ジャンル、コーデの相談もお受けします。来店費用無料、キャンセル料なし、カップルやグループでの来店も大歓迎です。予約はInstagramからお気軽に!
HPリンク
Instagramはこちら
https://www.instagram.com/neverknows__official/
まとめ
お宝を探す感覚や何でもありな面白さ、自分の感覚が研ぎ澄まされる時間など。古着には、表面上のファッションにとどまらない潜在的な魅力がたくさん詰まっています。古着の世界は奥深く、古着のことを「アーカイブ」と表現する人がいるほどです。
今回の記事でも色々まとめていますが、新品にはない、古着だけが持つ魅力が絶対に存在します。古着の魅力に気づいている人も、これから気づく人も、自分らしいファッションを存分に楽しみましょう。